BLOG(ブログ)
2024-09-06 08:24:00
耐震と検査のこと
愛知・岐阜・三重を中心に日本全国の新築の第三者検査を手掛けるつづく代表川井です。
近年、各地で地震が発生し、南海トラフ地震の予兆と言われ、いつ起きてもおかしくない状況と言われています。それに伴い、新築を建てられるお施主様からも注目され、耐震等級3の取得の希望、問合せが多くなってきていると聞きます。
今回のテーマに入る前に、耐震等級3についてご説明致します。
- 耐震等級3とは、耐震等級1の1.5倍の耐震性能があり、住宅性能表示制度で定められた耐震性の中でも最も高い耐震基準です。災害時の救護活動や災害復興の防災拠点となる消防署・警察署など、その多くが耐震等級3で建設されています。
- 耐震等級3を建てるには、①限界耐力計算や保有水平耐力計算などの法律で定められた構造計算をクリアすること、②住宅性能評価機関による審査に合格する、が必要です。
上記のことは、建築現場でしっかりと施工されているかは、別の話。たとえ構造計算された各図面、住宅性能評価機関で合格した内容が建築現場で行われていなければ、意味がありません。
耐震等級3の建物は、下記のような施工方法によって耐震性を向上させている場合もあります。私たちは第三者の立場で、下線のあるポイントを検査し、施工記録として数多くの写真を残しております。
例えば、
・筋交いや構造用面材を入れた強度の高い耐力壁を採用する
→筋交いは正しい位置に、正しく取り付けられているか?
→構造用面材は正しい釘間隔で打たれているか?釘の打ち忘れはないか?
・建物の柱や梁、接合部の強度を上げる
→接合部の金物などが正しい位置、正しく取付けをされているか?
・地盤と基礎を丈夫にして建物に加わる揺れや振動を抑える
→基礎配筋について、図面通りの施工がされているか?
など。